危険予知の劣化―2(交通機関)

京急神奈川新町駅付近踏切事故

9/5、京急快特列車が神奈川新町駅近くの1号踏切踏切で立ち往生していたトラックに突っ込み先頭車両は約45度傾き脱線、前から3両目までは脱線、トラックは炎上と言う大惨事があった。乗客(約500名の内)30名以上が重軽傷を負い、トラック運転手は死亡した。

特殊信号発光機が踏切手前10,130,340mに設置されていて300m手前までに非常ブレーキを掛ければ十分踏切手前で停止出来るはずであった。京急は原因を調査中と言っているが、人為ミスで運転士が340m先から視認出来るのにそれを見逃し、非常ブレーキを掛けるタイミングが遅かったのは明らかである。京急以外の大手私鉄ではATS(自動列車停止装置)、ATC(自動列車制御装置)連動で自動的に停止させるシステムを採用しているが、京急ではしていなかった。理由は停止位置が火災現場となる恐れありとか何とか言っているようだが間違っている。それに対してはまずATS,ATCを優先して自動減速、停車させ、状況により運転士が解除し徐行とすればよいことである。

 

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横浜・金沢シーサイドライン新杉田駅事故

6/1、金沢シーサイドライン新杉田駅で電車が逆走し車止めに衝突、14名の乗客が負傷、内6人が骨折などの重傷を負うという事故が発生した。原因は当該車両の内部装置において運行全体に関する「指令系」とモーターの制御などに関する「駆動系」の間の配線に断線が発生していたことに因る。その結果、指令系から駆動系へ信号が正確に伝わらずモーターの進行方向の切り替えが上手く出来なかった。また、本来逆走時には非常ブレーキが作動するが、今回発見された箇所が断線した場合、作動しなくなると言う欠陥も確認された。さらに、断線を検知して知らせる警報装置も無かった。会社は運行システムの欠陥を認め、「このような事態を想定して安全に停車させるシステムがなく早急な修正が必要」としている。今頃気付いたお粗末さと言う他ない。

要は部品故障や配線の断線のような場合、「フェイルセーフ」と言って暴走や逆走しないよう、安全サイド、この場合は停止するよう設計しなければならないのである。JRや大手私鉄では当然のことながらそのように設計されている。

 

 

大津・交差点園児死亡事故

5/8、滋賀県大津市大萱6丁目の交差点で信号待ちしていた保育園児13人と保育士3人の列に車が突っ込み園児2人が死亡、4人が重傷を負うという事故があった。事故原因は青信号で直進していた軽自動車に右折しようとした乗用車が衝突し、はずみで軽自動車が園児の列に突っ込んだことによる。乗用車を運転していた新立文子容疑者52歳が直進して来た軽乗用車に気付かず右折し衝突したものだが、軽乗用車を運転していた下山真子容疑者62歳は青信号だったという理由で無罪放免となった。これはオカシイ。園児を死傷させたのはぶつけられたとはいえ下山容疑者だからである。下山容疑者は事故を避けるのにハンドル操作でなく、ブレーキを踏み停車しなければならなかったのである。

 

 

 

電車内での事故未然防止

電車内が走行中に車内を移動したり、特に夏場にはペットボトルからお茶や、偶に紙コップからコーヒーを飲んだりしている人がいる。万一電車が事故防止のため急ブレーキを掛けた場合、歩いている人は吹っ飛び座っている人に怪我をさせ、飲んでる人は中のお茶やコーヒーが周囲に飛び散り迷惑を掛けることになる。そうしたケースは万一ではあるが想定出来ないのか? 斯くして事故は起こるのである。 

走っている車内を歩かず、飲まずならそうした事態は絶対に起こりようがない。

私は元々車内での飲食は「はしたない。モラルに反する」と嫌っている。飲食するならせめてホームでやって貰いたい。その方が走行中でないだけに少しはマシである。